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老松店 たたきの土間 改修工事

老松店三和土土間

「土間」は昔の生活ではかかせないものでありました。
今の日本ではコンクリートに囲まれた生活を送っている事が多々あるとおもいます。「土間」は屋外でもなく屋内でもないあいまいな空間です。玄関であったり、通路であったり、農作業をする作業場であったりと多種多様な用途をまかなってくれていました。
それはとても大事な空間であり、先人の知恵と工夫によって「たたきの土間」が生まれ、進歩していきました。

「いろり山賊老松店」の土間は赤土を使わない土間であります。
赤土を使用しない事により通常の民家などの土間よりも「カラッ」と乾燥した高貴な土間に仕上がっています。
今回の改修工事で完璧な土間ではないかもしれませんが、次回には今回の教訓を加え、
より素晴らしいものが出来ればと思っています。

老松店 たたきの土間 改修工事関連画像
Special Thanks Okada,Takeuchi,Daiamon,Yamamura and Takeshita Feb.27,2008
開店当時の老松店

写真は開店当時の老松店です。前回の土間工事から25年が経過し、土間が磨り減ってきましたので、新規に施工します。

開店当時の老松店2

土間に埋め込まれた黒い那智石が土間の工事の時期を知らせてくれます。この石が出てきたらそろそろやり変えです。

2月14日 事前準備

事前準備01

事前に色々な調合でテストをしました。今回はこの調合で大変苦労しました。

事前準備02

入荷した砂が目が細かすぎましたので他に当たってみます。

事前準備02

「無塩左官砂」という商品を仕入れてみました。

事前準備04

中身は海砂でした。これを使用します。この目が小さすぎると水はけが悪くなります。

事前準備05

「鬼真砂」と「海砂」を混ぜます。

事前準備06

真剣な表情の岡田博之さんです。

事前準備07

藁(わら)です。このままも使用しますが、土と混ぜる用としてを3cm位に切断ます。

事前準備8

これが昔農家などで使用していた「押し切り」です。

事前準備09

岡田左官によって準備して頂きます。

事前準備10

仕上がりはこんな感じです。

2月25日 工事開始(古い土間撤去)

古い土間撤去01

いよいよ工事当日になりました。作業中は粉塵がかなり予想されますので店内をしっかりと養生します。

古い土間撤去02

強制的に粉塵を外へ排出します。

古い土間撤去03

いよいよ古い土間を崩していきます。ものすごい粉塵です。

古い土間撤去04

約13~15cm位、掘り下げました。

2月26日 バラスひき

バラスひき01

バラスをひき始めました。最終土間仕上がりの高さより9㎝下がったところに合わせます。

バラスひき02

バラスをならします。下地バラス3~4cm、土間1層目5cm、2層目5cmの予定です。

バラスひき03

本来なら土間が10cmですので10cmに合わせるのですが、土間を叩く事によってバラスも下がるので最終仕上がりより9cm下がったところに」あわせます。

バラスひき04

わかり易く図にするとこんな感じになります。土はたたく事により約半分の厚みになります。

バラスひき05

頑張って綺麗な写真を撮ってみました。

バラスひき06

本日がんばってくれた道具達です。

2月27日 たたき1層目

たたき1層目01

土と配合する「消石灰」と「にがり」です。しかし物凄い量です(汗)

たたき1層目02

これも一緒に混ぜるもので「すさ」といいます。

たたき1層目03

仕事の前にみんなで記念撮影です。

たたき1層目04

3台のたらい型ミキサーで土の調合、練りを行いました。

たたき1層目05

消石灰も入れますのでマスク、ゴーグル、手袋を装備します。

たたき1層目06

最初に5cmほど土を入れて、藁をひきます。その後また5cm土をいれます。

たたき1層目07

叩きはじめです。藁が散らばっているように見えますのは隣に土を入れた時への繋ぎとする為です。

たたき1層目08

叩くコツは上に振り上げ、下ろす時には力を入れない事です。

たたき1層目09
一番手前が少し土を盛って藁を置いた所、その奥は藁の上に土を置いた所、一番奥は土のレベルを出してから叩いた所です。注目点は手前側です。横割れが無い様に、絶えず藁が横に出ている状態にしています。
たたき1層目10

少し休憩をします♪

たたき1層目11

休憩後もミキサーは3台がフル稼働しています。たたく人員とのバランスがちょうど良かったです。

たたき1層目12

規定の水の量はありますが、真砂土の水分が部分的に違うので、左官の手によって微調整します。

たたき1層目13

叩きが均一になるように注意します。

たたき1層目14
バラスの上に5cm土を入れて、藁を引いてまた5cm土を入れて計10cmの土をいれました。叩く事によって半分の5cmの仕上りになりました。この時点で那智石を適量撒き、叩きました。那智石は次回の土間工事の時期を知らせる目安の為です。

2月29日 たたき2層目

たたき2層目01

中一日空けて2層目の作業です。1層目の上に藁をひきます。

たたき2層目02

藁をひいた上から土を入れて馴らします。土は5cm盛りました。後から仕上げで5cm入れます。

たたき2層目03

最初の5cm分を入れて叩いたので、2回目の土入れに入る前にレベルを確認します。

たたき2層目04

最終になる土入れです。藁もひいた上に5cm盛ります。

たたき2層目05

手前側が朝叩いたところに藁をひいています。奥は更に最終の5cm盛ったところです。

たたき2層目06

土に埋まっている緑のテープの上場が最終仕上りの高さです。

たたき2層目07

石のキワなどを水をつけたコテで固めます。水分が多いと固まりやすくなります。

たたき2層目08

せっとう(げんのう)で板を叩いて締めている所です。

たたき2層目09

叩き器具の中で゙仕上げの叩き作業です。

たたき2層目10

隅もしっかりと叩きます。

たたき2層目11

左からげんのう、隅用板小、隅用板中です。

たたき2層目12

叩き作業で使用しました。道具達もお疲れ様でした。

たたき2層目13
皆の努力でついに仕上がりました。たたきの土間は物凄く手のかかるものでした。しかし、土間がある生活にはその努力以上の価値があるように思えます。こうした日本の良い文化を後世まで残していけたらと思っています。