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公卿七厘 工匠たちの仕事とかたち

現在は公卿七厘は火災によりございませんが営業当時の写真です。

公卿七厘文字

天に向かう

大屋根先端

大屋根先端 ― 埴輪家にみられる逆勾配型の合掌屋根の小屋組み。各階を区切る木組みが、そのまま突き出し、独特の力強さをみせる。

大提灯

大提灯(ちょうちん) ― 大屋根の両端に一基ずつ吊り下げた、球型の大提灯(直径1.8メートル)。
竹で編んでいる。西側(向かって右)が玖の珠、東側が珂の珠を象徴する。

大屋根

大屋根の中央にある煙出しと棟押え―煙出しは、室内で用いる囲炉裏やかまどを焚く煙を外に逃がすためにつくられた民家の構造で、同時に単調な棟にアクセントをつける。

入母屋

菅田庵(松江市・重文)の棟型を取り入れた茶室草庵の入母屋。ゆるやかな破風の曲線に洗練された美しさがある。茅の厚さは1.8メートル。家紋を焼きこんだ。

切妻合掌造り1
切妻合掌造り2切妻合掌造り3

切妻合掌造り ― 合掌造りは、さす組みとよばれ、両手を合わしたように屋根を組んでいる。
茅を束ねて、荒縄で固く結びつけながら組む。クギは一本も使わない。

最上層

物見櫓 - 合掌屋根の最上層にある。

水車

水車

水車(正面) - 水車は添水(そうず)、迫の太郎(さこのたろう)、左官太(さこんた)、ぼっとりなどとよばれた。直径約6メートル。

庭園をめぐる

前庭

前庭 - 矢来垣で囲まれた前庭、竹の植え込みと築山を登ると、南庭からの池泉が流れ込み、ここで水車に至るまでの点景が巧みに生かされる。

後庭

南庭 - 玖珂峠の背後に迫る松林を借景にしたひろびろした庭で、特別の作為を用いずに自然を感じさせる作庭である。

竹垣

竹垣 - つつじの植え込みと茅葺きの屋根とを結ぶ草庵風の垣根。

つつじの植え込み

つつじの植え込みと石の美しい自然な配置とやり水

かけひとつくばい

かけひとつくばい

正面全景

正面全景

釘貫門

釘貫門 - ちょうな仕上げの2本の門柱の上部にぬきを通した単純で力強い形をなしている。神社、民家、町屋の木戸、関所などに古くから用いた。

松林の滝から

松林の滝から落ちた水は、前庭へ至る流れと、室内中央へ入る流れに別れ、正面水車でふたたび合流する。

鬼瓦のある壁面

二重門扉

二重門扉(東側) - 土地の豪族、大庄屋、寺院などに使われた堅牢な門扉、二重になっていて普段の出入りには内側の小扉を使う。

鬼瓦

屋根の形に応じて、棟や四周にそれぞれに形の変わった瓦を用い、力の象徴や装飾として瓦師はいろいろな趣向をこらした。
これは役瓦と呼ばれ、代表的なものとして鬼瓦がよく知られている。

鬼瓦のある壁面1
鬼瓦のある壁面2
鬼瓦のある壁面3

鬼瓦、棟瓦、軒瓦、屋根瓦など民家で使われていたいろいろな瓦を塗りこめた西側壁面。装飾としても面白い効果を見せる。

民具と木の香り

民具と木の香り1

室内(南側) - いろりを切ったテーブルに円座をおき、竹の簀の子張り天井からは、照明を入れた煙返しを吊り下げた。障子越しに南庭が見える。

民具と木の香り2

大釜とかまど - 民家の道具の中でも最も大切な必需品であり、また神聖なコーナーである。店内の中央にあって、どの方向からも見える。大釜の直径2メートル。

民具と木の香り3

室内(北側) - 南庭からとり入れた引き水が、大釜の前を通り、室内中央を流れて正面水車へ注ぐ、テーブルはケヤキの輪切り、椅子はモチつき臼。

民具と木の香り4

入口 - かまど越しに入口を見る。右手前からせいろ、なまこ壁としゃち瓦、女中部屋として使ったといわれる吊り部屋、二階へ通じる階段、吊り提灯など・・・。

民具と木の香り6

しゃちと車箪笥

民具と木の香り5

特別室(校倉造) - 奈良東大寺の正倉院に収納されている御物は一千年を経てなお完全な姿をとどめているが、この保存を可能にしたのが、校倉造(あぜくらづくり)だといわれる。木組みの技法のすばらしさを再現した。

民具と木の香り7

民家で使った道具はごまかしがない。このケヤキの箪笥も、永年使いこまれた手の温もりを感じる。

祭神様

祭神様1

大黒柱と祭神 - 民家の表土間の目立つところに、太くてどっしりとした大黒柱が必ず立っている。農家や商家では、この太柱に大黒さまやえびすさまを祭って家内の安全を祈った。

祭神様2

稲成大明神は商売の神様として、いまでも商人の信仰があつい。神棚の前に提灯を吊り下げ燈明を上げる。

櫓時計

櫓時計

櫓時計 - 機械時計が日本に渡来したのが1551年。これからしばらくして日本人の手でつくられたのがこの櫓時計で、
和時計の中でも最も古く、時刻の表示も十二支を配した独特のデザインが、興味深い。

あとがき

『公卿七厘』は、日本伝統の手仕事の集大成によってつくられている。
その技法は、すべて名もない民衆のくらしの中に根をおろし、綿々と受け継がれてきたものである。
工匠とよばれる人たちも、もとはといえば、みな農耕に従事した百姓であり、木樵(きこり)であった。
木を切り、田を耕す合い間に、自分たちの得意とする技を駆使して村人たちに奉仕した。
かや葺きの屋根も、近所の人々が総出で手伝って葺きあげる。
土に親しみ自然を相手に黙々と生きつづける民衆のたくましい力と技なしには生活を維持するすべがなかった時代の所産にしては、何と素朴で力強い手仕事の美しさであろう。
今を生きる現代人にとって、まさにこの力と技こそあらためて直視すべき課題ではないでしょうか。